骨密度検査はどこで受ける?整形外科など受診先や費用を解説
「骨密度を測ってみたいけれど、どこで受けられるの?」「整形外科に行けばいいのか、健診や自治体の検診でも受けられるのか分からない」と迷っている方もいるのではないでしょうか。骨密度検査は、整形外科などの医療機関のほか、自治体の骨粗鬆症検診、健康診断・人間ドック、一部の薬局やドラッグストアなどで受けられる場合があります。
ただし、受ける場所によって検査方法や測定部位、費用、結果の扱いが異なります。骨粗鬆症の診断や治療の必要性まで詳しく調べたい場合は、どこで、どの方法で検査を受けるかが大切です。
今回の記事では、骨密度検査を受けられる場所やDXA法などの主な検査方法、費用の考え方、検査を検討したい方の特徴、検査前後のポイントを解説します。骨密度が気になっている方や、どこで検査を受けるか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
骨密度検査はどこで受けられる?

骨密度検査を受けられる場所は複数ありますが、検査方法や費用、骨粗鬆症の診断まで行えるかどうかが異なります。まずは、受診先ごとの違いを確認しておきましょう。
受診先 | 主な検査費用 | 費用 | 骨粗鬆症の診断・治療 | 向いている人 |
整形外科などの医療機関 | DXA法など(施設による) | 医師が必要と判断した場合は保険診療 | 診断から治療まで相談できる | 骨粗鬆症が心配な方、骨折歴や持病がある方 |
自治体の骨粗鬆症検診 | QUS法・DXA法など(自治体による) | 無料〜一部自己負担 | 行わない(要精密検査なら医療機関へ) | 検診の対象年齢に当てはまる女性 |
健康診断・人間ドック | DXA法・QUS法など(施設による) | 自費(オプション料金) | 結果の確認まで(治療は医療機関で) | 健診とあわせて骨の状態を知りたい方 |
薬局・ドラッグストアなど | 簡易測定 | 無料〜有料 | 行わない | 骨の状態に関心を持つきっかけにしたい方 |
医療機関以外で受けた検査で骨量の低下を指摘された場合は、結果だけで自己判断せず、整形外科などの医療機関で詳しい評価を受けることが大切です。
整形外科などの医療機関
骨粗鬆症が心配な場合や、骨密度を詳しく調べたい場合は、整形外科などの医療機関が選択肢になります。骨粗鬆症は、整形外科のほか、内科や婦人科(閉経後の女性の場合など)で診療している医療機関もあります。
医療機関では、骨密度の数値だけでなく、これまでの骨折歴、身長の変化、持病、服用している薬なども含めて骨の状態を評価します。骨密度の低下が認められた場合に、そのまま追加の検査や治療について相談できるのも医療機関の利点です。
ただし、すべての医療機関に同じ測定装置があるわけではありません。腰椎や大腿骨をDXA法で測定したい場合は、受診前に対応している検査方法を確認しておくと安心です。
自治体の骨粗鬆症検診
自治体では、健康増進事業の一環として骨粗鬆症検診を実施していることがあります。国の実施要領では、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳、65歳、70歳の女性が対象とされており、問診と骨量測定が行われます。
実施時期や申込方法、測定方法は自治体ごとに異なるため、お住まいの地域の案内を確認しましょう。検診は、骨量が低下している可能性に早めに気づくための機会で、診断や治療を行う場ではありません。「要精密検査」などと指摘された場合は、医療機関を受診してください。
健康診断・人間ドック
健康診断や人間ドックでは、基本の検査項目とは別に、骨密度測定をオプションとして追加できる施設があります。普段の健診とあわせて骨の状態を調べられるのが利点です。
採用している測定方法は施設によって異なり、DXA法で測定する施設もあれば、QUS法を用いる施設もあります。健診で骨量の低下を指摘された場合は、医療機関であらためて評価を受けることもあります。
薬局・ドラッグストアの簡易測定
一部の薬局やドラッグストア、健康イベントなどでは、かかとに超音波を当てるなどの方法で、骨の状態を簡易的に測定できることがあります。すべての店舗で実施しているわけではなく、実施時期や条件も異なるため、事前に確認が必要です。
簡易測定は、骨の健康に関心を持つきっかけとして役立つ一方、骨粗鬆症の診断を目的とした検査ではありません。数値が低かった場合や骨折歴などがある場合は、医療機関で詳しい検査について相談しましょう。
骨密度検査の主な方法|診断に用いられるのはDXA法
骨の状態を評価する方法には複数あり、測定する部位や使用する機器が異なります。代表的なのがDXA法、MD法、QUS法です。骨粗鬆症の診断や治療中の経過観察に使われる方法と、検診や簡易測定で使われる方法では役割が異なります。
検査方法 | 主な測定部位 | 主な特徴 |
DXA法 | 腰椎・大腿骨近位部・前腕など | X線を利用し、骨粗鬆症の診断や経過観察に用いられる |
MD法 | 手 | 手のX線画像を用いて骨密度を評価する |
QUS法 | かかとなど | 超音波を利用して骨の状態を評価する |
DXA(DEXA)法
DXA法は、2種類のエネルギーのX線を用いて骨密度を測定する方法です。骨粗鬆症の診断では、骨折が起こりやすい腰椎や大腿骨近位部を測定できるDXA法が広く用いられています。
検査は検査台に仰向けになって行い、体を切ったり針を刺したりすることはないため、痛みは基本的にありません。治療中の骨密度の変化をみる際にも利用され、経過を比べるときは、できるだけ同じ部位・同じ条件で測定することが大切です。
MD法
MD法は、手のX線画像を撮影し、骨の濃度を基準となる物質と比較して骨密度を評価する方法です。大型のDXA装置を必要としないため、医療機関や健診などで用いられることがあります。
ただし、骨粗鬆症では、腰椎や大腿骨など骨折が問題になりやすい部位の評価も重要です。MD法の結果や骨折歴などを踏まえ、必要に応じてDXA法による詳しい評価が検討されます。
QUS法
QUS法は、主にかかとの骨に超音波を当てて骨の状態を評価する方法です。X線を使用しないため被ばくがなく、自治体検診や健診、簡易測定などで広く利用されています。
一方、DXA法のように骨密度そのものを測定する検査ではなく、QUS法だけで骨粗鬆症を診断したり、治療効果を判定したりすることはできません。骨の状態を知るきっかけとして活用する検査と考えるとよいでしょう。
骨密度検査にかかる費用

骨密度検査の費用は、医療機関で保険診療として受ける場合と、人間ドックなどで自費で受ける場合で異なります。自治体検診や簡易測定では、無料または一部自己負担で受けられることもあります。検査そのものの費用だけでなく、診察料や追加の検査も含めて考えましょう。
保険診療で受ける場合
医師が骨粗鬆症の診断や治療のために必要と判断して骨密度検査を行う場合は、健康保険が適用されます。自己負担額は、測定方法や測定部位、年齢や所得による負担割合によって変わります。
DXA法で腰椎と大腿骨を測定する場合、3割負担では検査部分の自己負担額が1,000円台になることがあります。実際に窓口で支払う金額には、初診料・再診料や、必要に応じて行う血液検査などの費用が加わります。
自費・人間ドックで受ける場合
症状や医学的な必要性とは別に、「一度骨密度を測ってみたい」と希望して検査を受ける場合は、自費になることがあります。人間ドックや健康診断のオプションとして追加する場合も、施設ごとに設定された料金を支払います。
料金は、検査方法や測定部位、施設によって異なります。金額だけで比べるのではなく、「どの部位を、どの方法で測定するのか」まで確認して選ぶことがポイントです。
自治体検診・簡易測定の場合
自治体の骨粗鬆症検診は、無料で受けられる地域もあれば、一部自己負担が必要な地域もあります。金額や対象条件は自治体ごとに異なるため、申込前に公式の案内を確認しましょう。
薬局やドラッグストア、健康イベントなどの簡易測定も、無料の場合と有料の場合があります。費用の安さだけで選ぶのではなく、何のために測定するのかを考えたうえで利用するとよいでしょう。
骨密度検査を検討したい人
骨粗鬆症は自覚症状がないまま進むこともあり、痛みがないからといって骨密度が保たれているとは限りません。年齢や閉経、過去の骨折、持病や使用している薬などによって、骨密度が低下しやすい方もいます。検査の必要性は年齢だけで決まるものではないため、ご自身の背景も含めて考えてみましょう。
年齢や閉経によるリスクがある方
骨量は年齢とともに変化します。特に女性は、閉経によって女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少すると、骨量が低下しやすくなります。閉経後の女性や年齢を重ねた方は、骨密度検査を検討する機会が増えてくるでしょう。
また、以前より身長が低くなった、背中が丸くなってきたといった変化がある場合は、背骨の圧迫骨折が隠れている可能性もあります。こうした変化に気づいたときは、医療機関へ相談してください。
軽い転倒などで骨折したことがある方
立った高さからの転倒など、比較的弱い力で骨折した経験がある場合は、骨がもろくなっている可能性を考える必要があります。このような骨折は「脆弱性骨折」と呼ばれ、骨粗鬆症の診断では、骨密度の数値とあわせて重要な判断材料になります。
過去の骨折を単なるけがと考えず、医療機関を受診する際は、骨折した部位や時期、きっかけを伝えましょう。
骨密度が低下しやすい疾患・薬剤がある方
骨密度の低下は、加齢や閉経だけが原因ではありません。甲状腺機能亢進症や副甲状腺機能亢進症、慢性腎臓病、栄養の吸収に影響する消化管の病気などは、骨密度の低下と関係することがあります。また、ステロイド薬を長期間使用している方は、骨粗鬆症のリスクが高くなることが知られています。
持病や薬があるからといって、必ず骨粗鬆症になるわけではありません。ただし、骨量が低下しやすい背景がある場合は、病気や治療内容を踏まえて検査の時期を考える必要があります。薬は自己判断で中止せず、主治医に相談しましょう。
骨密度検査を受ける前後のポイント

骨密度検査は大がかりな準備を必要としないことが多いものの、検査方法によっては注意点があります。また、検査にかかる時間や受ける間隔、結果の見方も知っておくと、検査を受けやすくなります。
検査当日の服装や食事
DXA法では、測定する部位に金属などがあると測定に影響する可能性があります。そのため、金属の付いた下着やベルト、ファスナー、アクセサリーなどを外したり、検査着に着替えたりすることがあります。
骨密度検査だけを受ける場合、一般的に食事制限は必要ありません。ただし、バリウムや造影剤を使った検査を直前に受けていると、測定に影響する場合があります。最近こうした検査を受けた方は、事前に医療機関へ伝えてください。準備の方法は施設によって異なることもあるため、予約時の案内も確認しましょう。
妊娠中・妊娠の可能性がある場合の申告
DXA法は少量のX線を使って骨密度を測定します。そのため、妊娠中または妊娠の可能性がある方は、検査前に医師や検査担当者へ伝えることが重要です。
妊娠中に骨の状態を調べる必要がある場合は、検査の必要性や方法を医師が個別に判断します。「X線の量が少ないから問題ない」と自己判断して検査を受けるのは避けましょう。
検査にかかる時間と受ける間隔
DXA法による骨密度検査は、測定自体は比較的短時間で終わることが多い検査です。ただし、医療機関では診察や説明の時間もかかるため、受診全体の時間には余裕を持っておくと安心です。
検査を受ける間隔は、骨密度の状態や治療の有無によって異なります。骨粗鬆症の治療中は、治療の効果を確認するために定期的に測定し、治療をしていない場合は、結果や年齢、リスクを踏まえて次の検査時期を医師と相談します。保険診療で検査を受けられる頻度にはルールもあるため、主治医と相談しながら受けましょう。
検査結果で確認するYAM
骨密度検査の結果には、「YAM」という数値が記載されることがあります。YAMはYoung Adult Meanの略で、若年成人の平均骨密度を100%とした場合に、自分の骨密度が何%に相当するかを示した値です。
脆弱性骨折がない場合、YAMが70%以下であることは原発性骨粗鬆症の診断基準のひとつです。また、YAMが70%を超えて80%未満の場合は、骨量減少の目安として扱われます。
ただし、骨粗鬆症の診断はYAMだけで決まるわけではなく、骨折歴や骨折した部位なども関係します。結果が低かった場合は、数値だけで判断せず、医師から説明を受けましょう。
まとめ | 骨密度検査は目的に合った場所で受けよう
骨密度検査は、整形外科などの医療機関、自治体の骨粗鬆症検診、健康診断・人間ドック、一部の薬局やドラッグストアなどで受けられます。ただし、受ける場所によってDXA法、MD法、QUS法など検査方法が異なり、骨粗鬆症の診断・治療まで行えるかどうかにも違いがあります。
閉経後で骨密度が気になる方や、軽い転倒などで骨折した経験がある方、骨量の低下につながる病気や薬がある方は、検査方法も確認したうえで受診先を選ぶことが大切です。
松戸常盤平いいだ整形外科では、DXA法を用いて腰椎と大腿骨の骨密度を測定し、検査結果や骨折歴などを踏まえて骨粗鬆症の診断・治療についてご相談いただけます。骨密度検査を受けたい方や、どこで検査を受けるべきか迷っている方は、お気軽にご相談ください。
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